肺炎
肺炎は色々な病原菌の感染によって肺に炎症が起こった状態の事をいいます。肺炎の原因である細菌やウイルスなどは、呼吸の際に体内に取り込まれます。肺に侵入した細菌の感染力がヒトの免疫力を上回る場合に肺炎を発症します。
肺炎の診断は、医師の問診で症状の確認をして、聴診で気管支に雑音が有るかどうかを聞き、更に胸部X線で診断をすることになります。かつては乳児死亡の3大原因の一つといわれていましたが、現在は抗生物質の普及により、死亡率は減少しています。
1:総論(肺炎の動向/肺の感染防御機構/老人性肺炎成立のメカニズム ほか)
2:各論(細菌性肺炎/レジオネラ肺炎/クラミジア肺炎 ほか)
3:予防とリハビリテーション(球菌ワクチン/治療および管理におけるインフェクションコントロールの役割/呼吸リハビリテーションによる呼吸器感染症予防)
4:肺炎のガイドライン
肺炎の症状
初期症状は喉の痛みや鼻水、鼻づまり、咳、頭痛といいように一般的な風邪の症状とおなじようなものとなります。
基本的に肺炎はせき、発熱、悪寒、胸痛、喀痰、呼吸困難などを引き起こします。浅くて早い頻呼吸と頻脈が見られ、高齢者の場合には食欲不振や元気出ないといった症状が平行しています。特に肺炎で最もよくみられる症状は、たんを伴うせきとなります。
肺炎の病変が高度ですとくちびるや爪が青黒くなるチアノーゼが認められる場合があります。
肺炎の予防
肺炎には、住んでいる地域で起こる市中感染肺炎、病院内で起こる病院内感染肺炎、老人ホームなどで起こる施設内感染肺炎がありますが、予防するには生活習慣の改善が第一です。
うがいや歯磨きでいつも口の中を清潔にしたり、風邪ををひかないように注意することがまず必要となります。また、自分や子供のアレルゲンを把握して、予防をしっかりと行うことも重要になります。
病原菌を身近に寄せ付けない為には、室内の換気を行い、空気を清潔に保つ事が必要となります。高齢者や子供は免疫力が低いもしくは落ちているために、大した事がないはずの風邪からも肺炎をひき起すことが多々あります。肺炎は、種類によってワクチンで予防する事が可能です。すべてが予防できるわけではありませんがワクチンで予防できるものは、肺炎球菌による肺炎とインフルエンザ菌による肺炎、インフルエンザウイルスが原因の肺炎などになります。最近注目をされているインフルエンザウイルスによる肺炎は、二次的な細菌性肺炎を引き起こすことがありますので注意が必要です。
肺炎の治療
軽症及び中等症例お肺炎の場合で脱水症状を伴わない場合など、症状の軽い患者は、経口用の抗生物質を服用し、自宅療養します。安静は治療法の重要な一部ですので、外来で治療することになります。中等症で脱水症状を伴ったり、重症の場合には入院治療になります。
病原菌に対して適切な抗菌薬での治療が行われれば、2週間程度で胸部X線像の浸潤影は消えて治る事がおおいのです。しかしながら、免疫力が低下している方や高齢者や乳幼児、複数菌に感染している場合は重症化して死にいたる場合もありますので注意が必要です。
まずは肺炎の原因となる病原菌に即した抗菌薬による治療が必要になります。たんや血液サンプルを培養して、起因する微生物の特定を試みます。しかしながら病原菌の特定には時間がある程度かかりますので、始めは推定病原菌に対しての治療(エンピリック治療)を行うのが通例です。