脳梗塞
脳梗塞とは脳を栄養する動脈の閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になる事をいいます。
脳動脈から供給されていた酸素や栄養物が止まると脳神経が壊死になるのが脳梗塞発作で、脳梗塞は次の3つがあります。
脳梗塞の種類
ラクナ梗塞:高血圧の人に多く、脳の細い血管が詰まるタイプで特に睡眠時に多く発症します。梗塞部が小さいので症状が全くでないか、でても比較的軽いのが特徴
アテローム血栓性脳梗塞:生活習慣病の糖尿病、高血圧、高脂血症による動脈硬化で脳の太い動脈や頚動脈が詰まるタイプで特に睡眠時に多く発症
心原性塞栓症:心房細動、急性心筋梗塞、心臓弁膜症により心臓内にできた血栓が脳血管をふさいだ時に突然の発作としておこるタイプで日中活動時に多く発症
脳梗塞の症状
脳梗塞は様々な症状を引き起こします。半身不随、しびれ、半身麻痺、感覚の低下、手足の運動障害、言語障害、意識障害、昏睡などがみられます。脳血栓では症状が数日かけてゆっくり出現することが多いのに対し、脳塞栓では突然、意識障害がでてきます。
脳梗塞を起こした30%程度の人に、一過性能虚血発作(TIA)と呼ばれる前触れ発作が見られます。運動・感覚・知覚・言語・バランスなどに初期症状の障害がでているので、これを見逃さない事が重要です。脳梗塞を示唆する上記のような症状が現れた場合には、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
高次脳機能障害:失語や失認をはじめとした多彩な高次機能障害が出現します。
麻痺:中大脳動脈の閉塞によって前頭葉の運動中枢が壊死するか、脳幹の梗塞で錐体路が壊死するかで発症します。脳幹梗塞では顔面と四肢で麻痺側が異なる交代性麻痺を来すこともあるそうです。
意識障害:脳幹の覚醒系が障害された場合などに意識レベルが低下するほか、広範な大脳皮質の破壊でもみられます。
失調:小脳または脳幹の梗塞で出現し、巧緻運動や歩行、発話、平衡感覚の障害が出現する。これに関連してめまいが出現することもある。
再発を防ぐには血液をサラサラにして血栓を作らないようにすることが重要です。
脳梗塞の治療
急性期には抗血栓療法、脳保護療法、抗脳浮腫療法があります。抗血栓療法には、血小板の働きを抑えて血栓ができるのを防止する抗血小板療法とフィブリンができるのを防止する抗凝固療法があります。
脳梗塞を起こした部位が1~2日するとむくみが起こるので、抗脳浮腫療法により脳浮腫の原因となる水分を取り除きます。脳梗塞になって3時間以内の場合は血栓や塞栓を溶かす薬を使って治療します。薬が効いた場合には詰まった脳動脈が再度開通し、血流が流れます。脳循環の改善薬や血栓・塞栓を予防する薬を使います。発症時にカテーテルを使い血管の血流を再開通させることも可能です。頚動脈の血栓内膜剥離術とバイパス手術により脳血流を改善させる手術も行います。