脳腫瘍
脳腫瘍とは頭蓋骨に包まれた部分(頭蓋内)に発生した腫瘍のことを呼びます。脳腫瘍は年々増加傾向にあり、70年代後半の1年間の発症数は、人口10万人に対し5-6名ほどでしたが、90年代には毎年、人口10万人当たり10人程度に倍増しています。診断や治療技術が向上し、脳腫瘍の種類によっては完治も可能ですが、発見と治療が遅れれば、後遺障害が残ったり、なくなるケースもあります。
脳腫瘍の症状
脳腫瘍では朝起きた際に強い頭痛を感じたり、突発的に吐いたりまたは、吐いてしまうとすっきりしたりするなどの初期症状が現れます。また関連した症状として、ひきつけや運動麻痺、や言語障害、尿失禁、聴力障害、視野狭窄、視野欠損などといった症状が現れます。
頭痛や嘔吐、麻痺があったり、以前と比べて歩き方や話し方がおかしい。なんとなくの無気力や記憶・知能障害があったり、人格変化がおこるなどしている場合にはすぐに脳神経外科の診断を受けるようにしましょう。とくに起床時に慢性的な頭痛が続いていると自覚できる場合には、医師の診察を受けたほうが良いでしょう。
・鈍い頭痛が続く。
・吐気や嘔吐が時々ある
・けいれん発作を起こす事がある
・手足が動かしにくく、力が入らない
・熱さや冷たさ、痛み等の感覚が鈍い
・ろれつが回らなかったり、言葉が出てこない
それぞれ、前頭葉・頭頂葉・後頭葉・側頭葉・小脳・下垂体、視床下部など脳腫瘍の発生場所によって、発生する症状が異なるので、上記全てがいつか現れる訳では有りません。
脳腫瘍の予防
脳腫瘍の原因や誘因は明らかになっていませんが、外因としては頭部外傷、放射線の照射、化学物質あるいはウイルスの感染などが考えられます。
危険因子としては、高タンパク質、高脂質な食生活習慣や喫煙、過度のストレスなどが挙げられています。90年代に入って、脳腫瘍の発症数が増加しているため、携帯電話やパソコンの電磁波も脳腫瘍発生に影響があるとの研究もされています。
脳腫瘍の治療
診断はCTスキャンやMRI装置といった画像診断装置で行います。進行した状態の脳腫瘍の場合には殆どこれらで発見が可能です。どのタイプの病気であるかは、一回の検査では診断が難しく、幾度か繰り返し検査をしたり、核医学検査:SPECT検査やPET検査と呼ばれる、別の画像診断装置も併用します。
殆どの場合に脳腫瘍は手術が必要となります。これは病気を正確に判断することと、主要そのものを切除する、という二つの意味があります。
一つ目の「判断」とは、どういった種類の脳腫瘍なのか、治療方針などを決定する為に必要なことです。
二つ目は勿論病気を治す為の腫瘍の切除です。しかし手術が難しい場合には、放射線療法や化学療法なども行われます。これは手足を動かす神経のある場所に脳腫瘍ができた場合には、正常の脳を傷つけると手足を動かせなくなるからです。
髄膜腫や下垂体線維、小脳に発生した星細胞腫といったように、良性腫瘍の場合には、進行速度が遅いので周囲組織へ拡散することが少なく、正常な部位との境界が明確なので、手術のみで完治するケースもあります。
悪性腫瘍の場合には腫瘍と正常組織が入り混じるほど病巣が広がり、手術だけでは根治が難しい場合が多くなります。こういった場合には、放射線・化学・免疫・温熱などの両方を併用していく事になります。