食中毒
食中毒とはなんらかの有毒、有害物質が食品(飲食物)の中に入っていて、それを飲食した人が急性胃腸炎や急性神経症状などの急性障害をおこすことをいいます。国内では細菌性食中毒が多い食中毒となります。細菌が食物中で中毒を起こす量に増加しても腐敗や変質は発生しません。食前に味や臭いが変化することも無いので、安全を確認する事が難しいのが現状です。
食中毒の症状
食中毒は下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの急性胃腸炎や 、遠近調節障害、視力低下、散瞳といった眼症状、口唇や手足のしびれ、しわがれ声、呼吸麻痺といったような急性神経症状を引き起こします。O-157などの病原性大腸菌では潜伏期間が72時間程度のものが有るので、直前に食べたものだけが原因ではない場合も多くなります。
初期症状があまり激しくなくても、幼児や病弱者では吐物による気管支閉塞、O157の場合は溶血性尿毒症や脳症、ボツリヌス菌では神経障害や呼吸困難などで死に至る可能性があるのが食中毒です。必ず医師の診断をうけるようにしましょう。
キノコやフグ中毒の場合には食後30分以内ならば胃洗浄をします。
食中毒の治療
基本的に食中毒にかかってしまった場合には対症療法がとられます。腹痛や下痢、、嘔吐、発熱といった症状を緩和したり軽減します。治療にはスポーツドリンクや点滴注射といった補液療法、解熱剤、鎮痛剤、止痢剤などが利用されます。病原菌がわかっている場合には抗生物質を投与することがあります。
軽度の下痢では経口的にスポーツドリンクなどを1日に2リッター程度飲みましょう。これによって消失した電解質を補います。重症化している場合には経静脈的に点滴輸液を行います。
食中毒の原因と予防
食中毒症状が発生した場合には、食べ残しの推定原因食があれば、必ず冷蔵庫に保存し、同じものを食べた人がいる場合にはその人に症状が有るか否かを確認します。また細菌性食中毒の場合には、原因の食物と患者の吐物や下痢便から同種病原菌が検出されないと、原因物質、原因菌不明となりますので、下痢便や吐物は、清潔な容器にとっておくようにします。
自然毒:貝毒、フグ毒、トリカブト、チョウセンアサガオ、キノコ毒(クサウラベニダケ、イッポンシメジ、ツキヨダケ、カキシメジ等)、じゃがいもの芽、青梅など
細菌:ボツリヌス菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、赤痢菌、カンピロバクター、コレラ菌等
寄生虫:トキソプラズマ、アニキサス、回虫など
ウイルス:SRSV(小型球形ウイルス)、ロタウイルス、腸管アデノウイルスなど
※これらのウイルス(ヴィールス)は食品内では増殖しません。1日から3日程度で治る場合が多くなります。
有害化学物質:メタノール、ヒ素、シアン化合物など
食中毒を予防するには?
大部分の原因菌は30から37度という人間の体温程度で最もよく増殖し、低温には抵抗力が強い場合が多くなります。ですので、原因菌の増殖を抑えるには高温殺菌が効果的です。できれば65度程度では数分間、75度以上の場合は1分間以上の加熱をすれば問題ありません。もしくは乾燥、低温状態で保存するなどして栄養物を遮断する事が必要です。
食中毒菌を付けない、増やさない、菌を殺すという三つの原則が予防に繋がります。魚や肉類は新鮮なものを購入するようにして冷蔵や冷凍が必要な食品はすぐに冷蔵庫にいれます。出来うる限り早めに消費することも必要です。 調理の際のまな板も野菜と肉類を分けるなどして、熱湯消毒をこまめに行いましょう。まず、第一に手を石鹸できちんと洗う習慣をつけるべきでしょう。