生存率:喉頭がん
喉頭がんと頭頸部のガンの中でも最も予後が良好で、5年生存率は60~70%となっています。しかし、喉頭を全摘出すると声帯を失うため、声が出なくなるなど機能障害が残ります。喉頭ガンの発生は、日本国内では、1年間に約2,000人と推定され、圧倒的に男性に多い病気です。首のリンパ節への転移が多い癌です。
喉頭がんの初期症状
喉頭がんは、声帯に発生する声門ガン、声門の上にできる声門上ガン、声門の下にできる声門下ガンに大別されます。喉頭癌のうち声門ガンが約70%と多く、次いで約20%が声門上ガン、 残りの約10%が声門下ガンとなります。
声門上ガンの症状:5年生存率は60%。初期症状はのどの違和感や異物感があって、食べ物を飲み込むときに痛みを生じたりします。腫瘍が肥大し声帯の振動に影響を与えると、声が枯れるといった症状が出始めます。気道をふさぐまでに大きくなると呼吸困難に陥る場合があるので注意が必要です。
声門ガンの症状:早い段階で声が枯れるようになります。かれ声が1ヶ月以上継続する場合には声門ガンが疑われます。こちらも声門が狭まると呼吸困難を伴う症状がでます。
声門下ガンの症状:5年生存率は80%。当初は殆んど症状はありません。時折たんや咳がでるようになり、症状が悪化すると血痰が出る場合があります。進行すると息が匂う場合が出てきます。
喉頭ガンの診断は、喉頭造影、間接喉頭検査、CT、エックス線などの検査を行います。 喉頭蓋咽頭面、前連合、声門下腔などにできた癌は、間接喉頭鏡では見落とされ易く、ファイバースコープによる観察を実施します。CT検査やエックス線検査などは、軟骨等、深部への浸潤や喉頭の外への進展具合を見るために必要となっています。
喉頭ガンの転移
癌の中では比較的治りやすい病気のひとつで、それはガンが小さいうちに早期発見され易いという理由が上げられます。しかし半年~一年程度喉頭がんを放置してしまうと、大きなガンに発育し転移してしまう場合があります。
癌が大きいほど、また広い範囲に転移しているほど、経過の見通しは悪く、筋肉や骨、軟骨組織に至るまで侵されていると治療の見込みはかなり低下します。局所リンパ節への転移がある人では5年生存率は50%未満と言われています。
喉頭がんの治療
喉頭ガンは小さいうちに早期発見出来れば、手術を受けなくてもよい場合が殆んどとなります。小さなガンに限っては、放射線療法を受けることにより、手術をしなくても治療が可能です。すべてを手術をせずに放射線治療で治る訳ではありませんが、治療成功の確率は近年非常に高くなっています。
手術によって声帯を切除した場合でも、現在では声を出して話せるようにする方法が数多く開発されており、良い成果がでているようです。切除された部位によっては、声帯の再建手術なども行われています。
癌が進行して手術も放射線療法などの施しようが無い場合、化学療法が痛みを緩和したり、癌そのものの縮小に講があります。しかしながら、治癒の可能性はほぼありません。また化学療法での治療には重度の副作用が伴います。
声がかれるような症状のある方は、早めに病院(耳鼻科など)を受診して、喉頭癌専門医の診断を受けたほうが良いでしょう。