腎がん
腎臓は、血液を濾過して、体内で不要になった水分や物質を、尿として排出する臓器です。腎がんは「腎細胞がん」を指し、腎盂や尿管にできる「腎盂・尿肝がん」と区別されます。ガン細胞が腎臓を通して血流に乗り全身に運ばれ易いので、肺や肝臓、骨などに移転しやすいという特徴があります。
腎がんの症状
腎がんの初期症状は余りありません。その為に早期発見が難しい種類の癌でしたが、現在では人間ドックなどの検査を受ければ発見が可能になっています。画像診断の技術が大幅に向上したので、無症状で偶然見つかる腎臓がんが、全体の5割以上を占めています。
基本的にはほぼ自覚症状が現れませんが、その他に症状としては、食欲不振や慢性的な微熱、貧血、体重減少として表に出てくる場合があります。血尿や、背中やわき腹に痛みが走ったりという症状が出てくる時点ですでに進行している場合が多いのです。 腫瘍が大きくなってくると、リンパ節や肺、骨などの他の臓器に広く転移してしまう場合が多くなります。
腎がんの転移と治療
腎臓ガンの原因は、特殊な腎がんを除いて正確にはまだ解明されていません。腎臓癌の発生を予防することは不可能なのです。ガンの治療の事を考えると、早期発見に努めるしか方法はありません。
腎がんの症状の検査には、主に腹部エコー検査(超音波検査)や CT検査(断層撮影検査)、MRI(磁気共鳴映像法)が利用されます。腎ガンは転移する場合が多いので、その転移先の検査も別途行われることが多いようです。腎臓がんの症状は、進行するにつれ全身に転移する確率が高く早期発見、初期治療が生存率を高める重要なポイントになります。
腎がんが発見された場合の治療は手術療法が中心になります。手術方法は、癌のある腎臓全てと、腎臓上部の副腎や腎臓周囲の脂肪などを取り除く根治的摘出手術が一つ、または片方の腎臓(腎臓は左右にあるので、もう一方の腎臓が正常ならば機能的には問題ありません)だけを摘出する患側腎温存手術(腎部分切除術)の二種類が挙げられます。癌が多発していたり、再発した時には免疫療法と化学療法が癌治療の中心として行われます。
腎がんの生存率
腎がんの5年生存率は1期約95-100%、2期90-95%、3期70-75%、4期20-35%程度とされています。一般的には10-20年にわたって再発の危険性がありますが5年生存率は56%、10年生存率は50%程度となります。早期発見によって生存率は大きく異なってきます。
多くのガンでは、治療開始から5年間再発がなければ、治癒したとみなされています。5年生存率とは「ガンの治療開始から5年後に、生存している人の割合」のことですが、「ガンの発見から5年後に、再発せずに生存している人の割合」 や「ガンの発見から5年後に、生存している人の割合」、「ガンの治療開始から5年後に、再発せずに生存している人の割合」といった意味と混同されている場合が多いようです。
癌は種類によって、何年間再発がなければ治ったとみなして良いのかが異なります。多く種類の癌では、治療して残った癌細胞や組織は成長がはやく、五年以内に検査で発見可能な大きさまで進行します。治癒していない場合には全てほぼ5年以内に「再発」します。これ以降に再発することは稀であり、5年生存率=「その癌が治る可能性」と考えているわけです。