子宮外妊娠
子宮外妊娠は受精卵が、子宮内腔以外の場所に着床して発育することを言います。初産と比較すると経産に多く発生するのが特徴です。
初期段階であれば生育は可能ですが、細い卵管の中では育つことが不可能です。そのまま大きくなると、胎児の大きさに狭くて薄い卵管の壁は、受精卵の発育や絨毛(じゅうもう)の浸食に耐えることができずに卵管破裂を起こしたり、胎盤が剥がれ落ちてしまう卵管流産の危険性があります。
子宮外妊娠の症状
子宮外妊娠は通常の妊娠と変わりはなく、自覚症状も殆ど変わるところはありません。生理が遅れ胸が張ったり尿が近くなったりという初期症状に始まって、つわりが出てくるようになります。
ただ普通よりもつわりの症状が軽い場合が多いのですが、これは個人差が大きい為、わかりずらい症状といえます。正常妊娠なのか、子宮以外の場所に着床した子宮外妊娠なのか、は医師でも判断が大変難しいといわれています。
子宮外妊娠の分類
1)卵管妊娠
2)卵巣妊娠
3)腹腔(腹膜)妊娠
上記三つのうち98%を卵管妊娠が占め、残りの2%が卵巣妊娠と腹腔内妊娠となります。つまり殆どの場合卵管での妊娠となります。卵管でそのまま発育する事は不可能なので、いずれかの時点で流産するか、卵管が破裂するという事態になります。出血多量から腹腔の中に血液がたまり、それと同時に激しい腹痛におそわれます。こうなると母体にも危険が及ぶ為、腹痛と不正出血などがある場合にはすぐに医者に診てもらう事が必要です。
卵管妊娠は、卵管内のどこに着床するかによって、さらに細かく分類されています。
・采部妊娠(さいぶ)
・膨大部妊娠(ぼうだいぶ)
・峡部妊娠(きょうぶ)
・間質部妊娠(かんしつぶ)
最も多いのは膨大部妊娠で、次いで狭部妊娠となっています。
子宮外妊娠の治療は、薬物による治療と外科的治療(手術)の二通りとなります。薬での治療では妊娠組織を消失させることを目的とした「メトトレキセート」という抗ガン剤が用いられます。外科的治療では、開腹手術もしくは腹腔鏡下手術があげられます。卵管妊娠が見つかったら、手術で該当の卵管を摘出しますが片方の卵管が正常であれば、以降の妊娠は可能です。
子宮外妊娠の原因
妊娠に対して子宮外妊娠が発生する割合はおよそ1%前後とされています。
多くは卵管炎が原因といわれており、受精卵は子宮への移動が上手くいかないと、卵管など正常ではない場所に着床してしまいます。卵管が狭かったり、通りが悪くなっていたりといった障害がある場合に多く見られるようです。