子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮筋層にできる良性腫瘍です。球形でこぶのようにかたい腫瘍になります。しかし内膜症と同じで、不妊症の原因にもなりかねないので注意が必要です。月経のときの出血量が多かったり、下腹部の痛みや張り、腰痛、下痢、便秘などの症状がでたり、頻尿や失禁症がある場合には子宮筋腫が疑われます。
子宮筋腫の症状
子宮筋腫は成熟期の女性(35歳以上の女性)では約20%の4、5人にひとりが持つと言われています。筋腫が小さいうちは、自覚症状が見れらない場合が多く日常の生活に支障も無い為に、一生無症状の人もいると言われています。成長するスピードや部位にもよりますが、一般的に、月経過多になっている事が多いため、不正出血、貧血、動悸、息切れなどといった症状が現れ、貧血になり易くなります。
子宮筋腫は、発生する場所によって大きく3つに分けられ、それぞれ症状も異なります。最も多い場所は筋層内筋腫、次に漿膜下筋腫、そして最後に粘膜下筋腫があります。子宮頸部にできる場合もありますが、殆どが粘膜下筋腫・漿膜下筋腫・筋層内筋腫の3箇所で起こります。症状の種類や程度は、筋腫の大きさや発生部位、発育する方向などによって異なります。
思春期前の若い女性に発症することはほとんどありません
子宮筋腫の予防
子宮筋腫の予防のためには鉄分の栄養補給が重要です。動悸や息切れ、頭痛、だるさなどの症状も貧血が原因の場合があります。出来うる限り鉄分を大こう含む食品、例えば赤身の魚(カツオ・マグロ)、海藻類、貝類、小魚、レバーなどの肉類、緑黄色野菜(ニンジン)などを多く摂取するように心がけましょう。
子宮筋腫の疑いがある場合には早めに病院で触診・CT(コンピュータ断層撮影)検査・超音波検査(エコー)・MRI(磁気共鳴画像装置)検査などといった診察を受けて、はっきりさせる事が肝要です。悩んでいても何も解決になりません。
子宮筋腫の原因と治療
子宮筋腫の発生には、卵巣の働きが関係しており子宮筋腫の芽ともいうべき筋腫核が、卵巣から分泌される女性ホルモンの作用によって増殖し、筋腫になると考えられています。
症状が軽く日常生活に支障がない場合、薬物療法をとりながら症状を緩和させ経過観察を行います。
不妊、月経多過、ひどい月経痛、早流産、出血による貧血といった弊害が懸念される場合は手術による治療を積極的に考える必要があります。手術には筋腫のみを摘出する筋腫核手術と、子宮をすべて取り去る子宮全摘出手術の二つがあります。
知っておきたい子宮の病気
著者:上坊敏子・・・子宮頚がん、子宮体がん、卵巣がんに代表される婦人科がんの診断と治療に明け暮れる医師。全国でも、がんの手術をこなす女性婦人科医が少ないので、子宮体がんのホルモン療法には定評があり、その外来には遠方からも多くの患者さんが訪れる。