前立腺肥大症
前立腺肥大症とは加齢とともに前立腺が肥大化する病気です。前立腺から分泌される前立腺液は精液の構成成分で、体外に射精された精液中の精子を保護しエネルギーを補充する働きを担っています。これは年をとると生殖能力が必要でなくなるので、前立腺は肥大もしくは萎縮します。食生活の向上と変化によって80歳までに日本人男性の80%が前立腺肥大症になるといわれています。
前立腺肥大症の症状
前立腺肥大症は必ずしも自覚症状が無い場合もありますが、基本的にはトイレに行く回数が多くなります。2時間以内程度にすぐにトイレに行きたくなるというのが、前立腺肥大症を疑う目安です。症状は飲酒,自転車乗り,便秘,ある種の胃炎や胃潰瘍の薬などで悪化します。
前立腺肥大症と前立腺がんでは、排尿に関する初期症状はほぼ同じです。また『おしっこを我慢できない』『排尿の出が悪くなった』『残尿感を覚える』『排尿の切れが悪い』といったような排尿に関する症状があります。前立腺が肥大すると前立腺に囲まれている尿道が圧迫され、膀胱排尿筋が働いて排尿しようとしても尿が出きらないのです。そのために残尿が起き残尿感を覚えるようになってしまいます。
一般的な成人男性では『頻尿』と呼ばれるのは一日に6回以上のことをいいます。トイレ間隔が2時間に一回以上、そして寝てからの夜中の排尿が2回以上の場合も頻尿で、前立腺肥大症の可能性があります。
排尿困難とは『排尿される尿の出が弱い』『排尿するまでに時間がかかる(尿を出したくてもなかなか出ない)』『排尿の時間が長くなった(通常は20秒以内ていど)』『尿の線が2本線を描く』『排尿途中で尿が途切れる』『尿漏れ』といった状態の症状です。
前立腺肥大症の治療
精密検査は(1)直腸指診,(2)超音波検査,(3)腫瘍マーカー検査,(4)膀胱内圧測定などの検査が実施され、前立腺肥大症の確定診断がなされます。
主に薬物療法、物理療法、手術療法の3つが前立腺肥大症の治療方法です。症状が軽い場合には薬物療法が適応されます。アルファワンブロッカーという内服薬などを投与します。α1ブロッカーでは腫瘍は縮小しませんので抗アンドロゲン剤が投与されることもあります。抗アンドロゲン剤の治療は半年以上の治療期間が必要で、かつ副作用としてインポテンツや血栓が生じる可能性に留意しなければなりません
それ以上に病気が進行している場合には高周波やTUMTという経尿道的マイクロ波高温療法、HIFUと呼ばれる高エネルギー焦点式超音波療法、VLAPという経尿道的直視下レーザー前立腺切除術(レーザー光線を用いた前立腺肥大症の治療方法)などを用いた物理療法がとられます。さらに症状が悪化している場合には手術で治療を行うこととなります。
ホルミウムレーザーによる前立腺核出術(HoLEP)では、レーザーファイバーを前立腺の内部に挿入・照射し、前立腺をくり抜いて切除します。手術時間は約60分、数日間の入院が必要な場合が多いようです。
漢方薬などでも治療や予防に有効といわれているものがあります。
前立腺肥大症の原因
年齢と共に前立腺が肥大する原因は不明ですが,男性ホルモンが関係していることは確実です。最終段階の尿閉期では尿意はあるのにオシッコが出ない、という状態になります。こうなると膀胱炎から腎盂炎、さらに腎不全や尿毒症を併発する場合がありますので注意が必要です。
前立腺肥大・ガンの原因と予防には日常の生活習慣、定期検診による早期発見が重要となってきます。薬に頼りきらずに、おしっこを我慢したりしない、過度の飲酒は控える、ストレスや疲れをためないためにも適度な運動をする。下半身を冷やさずに、血液の循環を整えるなどです。