ノロウイルス
ノロウイルスとは非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種のことです。不顕性感染とよばれる感染しても発症しないまま終わる場合や風邪と同じような症状のみが現れることもありますので注意が必要です。秋から年末にかけてはノロウイルスが、1月~4月にかけてはロタウイルスが主に流行し、夏場に多い食中毒とは異なりますが、年々増加傾向にあります。
保育園、幼稚園、学校、病院、老人ホーム、福祉施設など成人から乳幼児まで集団発生しています。
ノロウイルスの症状
ノロウイルスは手指や食品・飲料水などを媒介として、経口で感染し、腸管で増殖する伝染性の消化器感染症(感染性胃腸炎)となります。下痢やおう吐、腹痛などを引き起こします。死亡した例はまれですが、吐いたものを喉に詰まらせることによる窒息や誤嚥性肺炎による死亡の例があります。
潜伏期間(感染から発症までの時間)は24-48時間程度。初期症状は突発的で、突然の吐き気があります。どのような姿勢をとっても楽にならず、横になることも出来ないほどと言われています。その後は発熱を伴います。殆どの場合には症状は2日程度でなおりますが、乳幼児や高齢者など免疫力が低い場合には長期化することも。
ノロウイルスの予防
ノロウイルスには現在のところワクチンは無く、治療は対症療法に限定される為、周囲の人々は予防対策を徹底することが重要となります。調理台や調理器具が汚染されていたり、感染した人が食品を取り扱うことで、二次汚染された食品や飲料を摂取する事によりおこります。
・食事の前やトイレの後などには、必ずせっけんを使って手を洗い、うがいを励行する
・下痢やおう吐等の症状がある人は、食品を扱う作業などをしない
・胃腸炎などの患者に接する場合は、患者の便や吐しゃぶつを適切に処理する
・ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、口に入り感染するので、便や嘔吐物を乾燥させない
わずかなノロウイルスが口の中に入っても感染する、感染力も非常に強いウイルスです。ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬はないので、医師の診断を早めに受けることに加えて、電解質をふくむスポーツドリンクを人肌に温めて飲むことが症状軽減に効果があります。乳幼児や高齢者では脱水症状に気をつけることが必要です。
ノロウイルスの原因
カキなどの貝類による食中毒や、感染した人の便や嘔吐物、もしくはそれが乾燥したものの塵埃などを介して経口感染するウイルスです。原因としては、ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒せずに飲んだり、食品を加熱せずに生のまま摂取するなどが考えられます。また、飛沫感染もするので、ノロウイルスと診断される前でも、症状が疑われる方との接触は注意が必要です。
ノロウイルスによる食中毒は牡蠣やあさり、しじみといった二枚貝に起因することが多いといわれています。こういった貝類を生で食べるのは冬場が多く、冬場に食中毒が発生する原因ともいわれていました。しかし、近年では減少傾向にあります。 貝類自体にはノロウイルスは感染せず、貝の体内でノロウイルスが増殖することはないのです。