蓄膿症(副鼻腔炎)
蓄膿症とは副鼻腔炎とも呼ばれ、風邪、インフルエンザ、肺炎などに引き続き篩骨洞、上顎洞に炎症が起きる急性副鼻腔炎と、更に数ヶ月以上に渡り症状が持続する慢性副鼻腔炎と二通りです。
蓄膿症(副鼻腔炎)の症状
慢性副鼻腔炎は、上顎洞が最も犯され易くなります。他の前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞の三箇所も多少は影響を受けて、炎症を起こした状態となります。症状としは、鼻づまり、鼻汁、嗅覚障害、前頭部の頭重感がなど。鼻汁は、膿性、粘液性、あるいは二つとも混じった粘液膿性です。鼻の穴からもしくは喉にまわる場合と二パターンとなります。鼻汁が喉のほうにまわると、咳や咳ばらいの原因にもなります。
鼻汁、鼻づまりなどの症状が続く場合は、放置せず耳鼻咽喉科の専門医の診察を受けましょう。副鼻腔炎が重症化すると周辺臓器へ影響がでることも。耳から鼻へと通じる管の炎症から中耳炎などを引き起こしたり、鼻汁が喉に流れ込み、気管支炎や慢性の咽頭炎、胃腸障害にいたる症例もあるようです。
蓄膿症(副鼻腔炎)によって副鼻腔に溜まった膿が喉の方に回ると、膿の臭いが口臭として放たれることがあります。副鼻腔内に膿が溜まると副鼻腔は頬、歯、目と隣接しているので、歯や頬、目などを圧迫してしまい頬痛、歯痛、目の痛みなどといった症状が発生する場合もあります。
副鼻腔は、一つの自然孔以外、出入り口がないので、鼻から波及した炎症が全体に広がり易く、膿が外部に排出されづらくなります。このため、一度起きた副鼻腔炎症は治りにくいという蓄膿症特有の特徴があります。
副鼻腔炎・蓄膿症の治療と予防
アレルギー性鼻炎などと違い、副鼻腔炎・蓄膿症の治療は根気が要ります。急性副鼻腔炎は、抗ヒスタミン剤や抗生物質の注射、あるいは内服などで比較的簡単に治療が可能です。蓄膿症の治療は、まずマクロライド療法からとなります。これは抗生物質などの薬を殺菌を目的に服用時の半分以下の少量の薬を長期投与する治療法となります。一般的に三ヶ月から半年間をめどに治療が行われます。マクロライド療法で効果が見られない場合、手術をすることが多くなります。
薬剤の長期投与を行っても蓄膿症に改善がみられない場合は手術を実施します。症状が重症化していない時期なら、内視鏡手術で入院は必要なく日帰り手術で済みます。重症の場合には根本手術を行うことになります。上唇の内側をはがし、副鼻腔内の粘膜を全切除する手術となります。顔が腫れる場合が多いので入院が必要です。
蓄膿症では副鼻腔の構造的特徴や体質など個人によって先天的な要素が影響する場合もあります。ですので完全に副鼻腔炎を予防することは難しいとされています。アレルギー体質を持っている人ですと、もともと鼻や喉が弱い可能性があります。適度な運動で体を鍛え、栄養に注意し偏食を避けて、全身の抵抗力を高める必要があります。手洗いやうがいの励行、生活環境を清潔にするといった、鼻に負担をかけないライフスタイルを心がけることが重要になります。
蓄膿症の原因
慢性副鼻腔炎の原因は複雑で急性炎症の繰り返しやアレルギー、遺伝的体質、鼻の粘膜が厚くなって詰まる肥厚性鼻炎などさまざまな要因が関連しています。
乳幼児で一週間以上続くセキや発熱、喘鳴、鼻汁といった症状の多くの原因は、副鼻腔炎であるようです。乳幼児の場合、典型的な症状では無く、発熱、咳、喘鳴といった一般の風邪と区別しにくい症状の場合が多く、風邪や鼻炎などと診断される事が多いようです。