おたふくかぜ
おたふくかぜとはムンプスウイルスの感染によって発生する流行性耳下腺炎と呼ばれる疾患です。乳児期には母親から貰う抗体があり、ほぼかかる事はありません。この抗体が切れる1歳を過ぎるとおたふくかぜにかかることになります。おたふくかぜは学校伝染病に指定されており、感染時は出席停止などの処置が執られることになります。
おたふくかぜの症状
おたふくかぜの潜伏期間は、2から3週間あります。感染から15日から18日ほどで発病することが多いようです。初期症状は食欲不振や頭痛、だるさなどで、数日すると耳下腺が腫れてきます。これは左右同時にではなく、片側の腫れから数日すると今度は逆側が腫れるというように進行します。同時に発熱がおこります。唾を出すところは耳下腺以外に顎下腺と呼ばれ、あごの下にも存在します。そのためおたふくかぜでは、耳下腺も顎下腺も腫れることがあります。
食事のときに痛みが強くなりますが、理由は口を大きく開けると、顎の関節が耳下腺を刺激して痛い、また耳下腺は唾を出す場所なのですっぱいものなどを口に入れると、唾を出そうと耳下腺が収縮するために痛みが起こります。
・耳下腺部の腫れが赤くなる
・熱が5日間以上続く
・頭痛、発熱、嘔吐、下痢、けいれんなどの症状がある
・1週間以上たつのに、耳下腺部の腫れがひかない
上記のような症状が続く場合には髄膜炎、脳炎、精巣炎、卵巣炎、心筋炎などの合併症の恐れがありますので、医師の診断を受けるようにしましょう。成人男性がおたふくかぜにかかると、最大10%程度の人が睾丸炎や副睾丸炎を発症します。不妊の原因になる可能性もありますので注意がひつようです。
おたふくかぜの予防
おたふくかぜは冬から春にかけて多発する傾向があります。感染する年齢では、3~10歳の小児にもっとも多くみられます。これは接触感染が原因で幼稚園や小学校など集団生活をしている園児や児童などに多くみられる疾患だからです。マスクをすることやうがい手洗いの励行をお勧めします。
おたふくかぜは一度かかると、生涯免疫ができ、二度と発病することはありません。しかしコクサッキーウイルス、サイトメガロウイルスなど耳下腺部が腫れるウイルスが他にもあり、症状だけではおたふくかぜと判断がつかない病気があります。感染力は弱めで、感染しても発症しない事があります。これを不顕性感染とよび、感染者の約3割程度がこの状態であります。
任意接種であるおたふくかぜの予防接種の有効率は7割から8割です。生ワクチンなので、3週間後に軽いおたふくかぜのようなものにかかります。稀に予防接種のせいで髄膜炎になることがありますので、良く観察し頭痛、吐き気、発熱、意識障害などが有るようであればすぐに医者に診てもらいましょう。
おたふくかぜの原因と治療
おたふくかぜは流行性耳下腺炎といって、ムンプスウイルスが体内に入ることから発病する急性伝染性疾患です。飛沫感染が主な感染経路で、感染者のくしゃみや咳で空気中にウイルスが飛び散ってそれを吸い込むことで感染します。
おたふくかぜの原因となるムンプスウイルスに対する特効薬は現在のところありません。対症療法が行われることとなります。発熱、頭痛、耳下腺の痛みなどがある場合には解熱鎮痛剤が投薬されます。一般的には、消炎鎮痛剤、解熱薬など、症状や体質などから医師が判断し、必要な薬を最小限の種類と量で処方されます。
耳下腺などの腫れや痛みには湿布を使用するばあいがあります。症状がひどい場合は、抗生物質などの注射をすることもあります。発熱や腫れといった症状の場合には安静にして、発熱による脱水症状を予防するために水分をこまめに補給しましょう。