子供の髄膜炎と後遺症
髄膜炎とは乳幼児や新生児などの子供が多くかかる病気で発熱と頭痛、嘔吐や、時にけいれんを起こすものです。加えて脳炎では意識障害を伴うのが特徴となります。大人も髄膜炎になる事は有ります。後遺症が残る場合もある疾患ですので子供の場合には親が特に注意してあげる必要があります。
最近ではワクチンが開発され、予防接種などを行う病院やクリニックもあります。
髄膜炎の症状
風邪を引いたときに、発熱と頭痛が一緒に起きますね。時に熱を伴って激しい頭痛がある場合には髄膜炎の可能性があります。放っておくと重症化することがありますので風邪だろうと判断せずにすぐに専門医の診察を受けるようにしましょう。
髄膜炎は発熱、頭痛、嘔吐という症状で始まり、24時間以内に髄膜刺激症状や意識障害、けいれんを発症します。のどの痛みやせき、ぜん鳴、腹痛、下痢、リンパ節の腫れ、発熱、関節の痛みなど、風邪のような症状に引き続いて起こります。乳児や子供の髄膜炎は髄膜刺激症状がそれほど現れずに、泣き声がかん高くなり、前頭部にある頭蓋骨のすきまである大泉門が膨らみます。まずは発熱と頭痛、嘔吐といった症状がある場合には、小児科を受診しましょう。
細菌性髄膜炎では脳と脊髄を覆っている髄膜に炎症が起きます。感染症で、症状として発熱・頭痛などの症状が現れます。化膿性髄膜炎では無菌性髄膜炎よりも重症化する場合がおおくなります。
髄膜炎の治療
髄膜炎の治療は、髄膜炎の原因がウイルスか細菌かで異なります。原因が細菌の場合は抗生物質を用い、ウイルスの場合は抗ウイルス薬を使用します。
細菌性髄膜炎には抗菌薬(インフルエンザ菌に対してはステロイド薬を併用)、ヘルペス脳炎にはアシクロビル(ゾビラックス)が有効であり、早期に治療を開始すれば予後の改善が期待できます。症状に応じて輸液や抗生物質で治療を行います。抗けいれん薬の使用や脳浮腫の治療(輸液制限、濃グリセリン・果糖の点滴)も行われます。
髄膜炎の診断には入院して腰椎穿刺をして採取した髄液を検査します。化膿性髄膜炎では髄液の外観が濁り、細胞数は顆粒球の増加、糖の低下、髄液中の沈渣中に細菌が発見されるなどの特徴がでます。ウイルス性髄膜炎では髄液の外観は透明で、細胞数はリンパ球が増加、髄液中の糖や蛋白は正常です。
髄膜炎と後遺症
髄膜炎は細菌とウイルス、脳炎はウイルスが大部分の原因です。脳や脊髄の表面をおおっている髄膜にウイルス、細菌、真菌などが感染し、急性の炎症が起こります。髄膜炎を起こす細菌(インフルエンザ菌や肺炎球菌など)は子供の鼻やのど、肺にくっつき、そこから血管内へ進入して髄膜に到達し、髄膜炎を起こします。髄膜炎や脳炎を起こすウイルス(夏かぜ、おたふくかぜ、ヘルペス、日本脳炎などのウイルス)は神経に感染しやすい性質があります。しかし、それらが感染しても髄膜炎、脳炎にかかるのはごく一部です。
子供の場合ではなく大人の髄膜炎の原因は、もともと歯や鼻、心臓に病気を抱えていて、存在する細菌が髄膜に入り込んで発生する場合が多いといわれています。
無菌性髄膜炎は1週間程度で治癒し、後遺症は殆んどないといってよいでしょう。早期に発見して早期に治療すれば問題ありません。しかし治療の時期を失したり、脳炎を併発した場合には治ったとしても記憶障害などの後遺症が残る可能性があります。また化膿性髄膜炎の場合には死亡率が約30%と高く、予後の後遺症も20~30%の患者にみられますので注意が必要です。自己判断せずに最初に必ず子供の場合は小児科や専門の病院で検査する事が重要です。